ポルシェの運転テクニック

ポルシェの運転が難しいと言われる理由
ポルシェの運転が難しいと言われる理由は色々あるが、911の場合RR駆動に慣れていない人が多いから困惑するのだろう。リアエンジン、リアドライブのRRは、アクセルを踏み込んでカーブに入ると外側に向かって膨らんでいき、離すとリアタイヤが一気に内側に向けて走り出す。要は気を抜くとドリフト走行のような形で後部タイヤが滑ってしまいそうな雰囲気があるのだが、アクセルワークとハンドリングが上手ければドリフトしてしまうことはないだろう。
一般的な車では、ハンドルだけで向きを変えようとしてしまいがちだが、ポルシェはハンドルだけでは言うことを聞いてくれない。タイミングを合わせてハンドルを切ることと、ゆっくりアクセルを抜くことがポイント。アクセルの反応範囲が広いから、慣れれば楽しめるがコツをつかむまでは少しヒヤっとする場面もあるかもしれない。
運転するときのポイント
ポルシェやスーパーカーに乗るのが初めてという人は、シートに慣れるまでにも時間がかかるのではないだろうか。ハンドルとアクセルの距離は人それぞれだが、基本的にはしっかりシートに腰を据えた状態で、クラッチを最大に踏んで軽く膝が曲がるくらいの場所でセッティングする。腰が浮くような状態だとGがかかるときに体が強張って疲れやすくなったり、姿勢がズレて運転中に視点がブレてしまったりするので自分にあうポジションを見つけるまでは注意が必要だ。
上手く運転するには、カーブするときの送りハンドルを駆使することが大事。
一般的にはクロスハンドルを教習所で習ったと思うが、運転に慣れてきたら片手でクルクルとしてしまいがち。これではポルシェは乗りこなせない。送りハンドルは曲がりたい方の手を反対の手の上部まで持って行き、その手でハンドルを握って引っぱるような感じで回す方法。遠くに長めに持って引っ張るようなイメージだから、手を話して握り直すということがなくなるのだ。
ポルシェ専用のドライビングスクールがある
ポルシェオーナー限定で、ドライビングテクニックを磨けるポルシェ公認のスクールがある。「Warm Up」「Precision」「Master」「Fast Track」という、運転初級から上級者向けまでの4コースから選べる。ポルシェの構造や特徴についての講座もあるので、実践だけでなくデスクで詳細に学ぶことも可能だ。サーキットで走りたい人は、公認タイムトライアル付きの最上級プログラムを受けるのがおすすめだ。元GTレーサーから教えてもらえたり公道では味わえない高速走行ができたり、ポルシェの性能を存分に味わえられるだろう。
価格は、初級で97,200円~上級で216,000円となっている。基本的に富士スピードウェイでの開催になっているので、ドライブがてら静岡まで行って、上達して帰ってくるようなツアーを組むのもいいのではないだろうか。