ポルシェが開発したトランスミッション「PDK」

ポルシェ・ドッペルクップルング(以下、PDK)とは、ポルシェにおけるデュアルクラッチ式オートマチックトランスミッションの名称である。
PDKは元々レーシング向けに開発されたもので、精度が高くスポーツドライビングにおいて理想的な変速を行ってくれることで知られている。
初めて一般公開されたのは2009年のポルシェ911であり、以来、ポルシェ車において重要な存在となった。
PDKの仕組み
PDKはその名の通り、2つのクラッチを使い、できるだけスムーズかつ効率的にシフトしていく。奇数のギアは1つのクラッチが担当し、偶数のギアはもう1つのクラッチが担当。
そのため、レーシングカーが一つのクラッチを外し、次のクラッチを瞬時に繋ぐような動作が可能である。
これにより、通常のオートマチックトランスミッションではギアを切り替えるために一度ギアを外し、シフトしてから次のギアを繋げる必要があるのに対して、PDKは一連の動作を一つのモーションで行える。
また、その反応も早く、100分の数秒以内に一連のシフト操作が完結するため、ポルシェに乗り慣れていない人が運転しても、驚くほど完璧なシフト操作が行えてしまうのだ。
もちろんPDKモデルを運転するには、MT免許は不要であり、AT限定免許であれば可能である。
PDKのメリットとは
高速でスムーズなシフト操作が可能
PDKは非常に素早いシフト速度を実現し、瞬時に次のギアに切り替えられる。そのため、加速やパフォーマンスが向上し、スポーツ走行時において特に優れた操作性を発揮してくれるのだ。
また、2つのクラッチを使うことで、ギアの切り替えが滑らかに行える。一つのクラッチがギアを切り替える間、もう一つのクラッチが次のギアを予め準備しておくため、シームレスなパワーデリバリーが実現される。
耐久性が高い
PDKのメリットとして優れた耐久性が挙げられる。耐久性に優れているということは故障しにくいといえるが、自動車メーカーがデータとして持つ車の故障率は社外秘であり、非公開だ。
そこで、アメリカのJ.D.パワー社が車の耐久品質を独自で調べて毎年公表するデータを参考にすると、2020年のデータによるとポルシェは4位となっている。
このデータは新車購入後、3~5年の間に発生したトラブルについて聴き取りした結果となっていることから、ポルシェの故障率は低いことがわかる。
PDKは911だけではなく、マカンやパナメーラなど現行のポルシェに搭載されている。
PDKなら道を選ぶことなくスポーツ走行が体験できるはずだ。